「本気で逃げるから本気で追わないで〜！」
さてさて、9月30日にレビューを書いた直後、源三位入道氏から足あとがあった。「源三位入道」とは小谷野氏が長らく愛用しているミクシィネームである。ミクシィ内では「小谷野敦」＝「源三位入道」。あまりに定着しすぎているので、源三位入道氏をよく知る人にとってみれば、ほかのハンドルネームを想像するだけでプッと吹き出してしまうに違いない。
本題に戻ろう。まずは僕の日記をそのままコピペする。
▼ワイネフの日記 全体に公開
2006年10月01日
01:53 源三位入道の足跡
源三位入道（＝小谷野敦）から足跡があった。
「禁煙ファシズムと戦う」のレビュー読んだかな？
でも、この人は僕とタバコについて議論する度胸はないだろう。100％負けるから。
僕は、表現の自由を最大限尊重したいスタンスだ。だけど、一見科学的なフリをしたニセ科学で読者をミスリーディングする「文化人」は恥を知るべきだと思う。
まあ、長い目で見れば、小谷野敦、室井尚たちの「文化人」やＪＴのニセ科学的な主張は必然的に淘汰されていくのだろうけど。
僕がこの日記をアップしてから30分もしないうちに源三位入道氏がコメント欄に乱入してきた。 なかなかの早ワザ、ミクシィの達人ぶりを大いに称賛したい（笑
ところで、源三位入道氏の訪問をゆったり楽しむ前に、もういちど僕の日記に注目しておいてほしい。
でも、この人は僕とタバコについて議論する度胸はないだろう。100％負けるから。
結論から先に言ってしまえば、その後の展開はこのフレーズどおりになるのである。あまりにピッタンコで我ながら驚いてしまった…
では、源三位入道氏のコメントにいってみよう。彼の書き込みと、それに対する僕の返事を抜き出してみる。（第三者のコメントは省略）
▼2006年10月01日
02:27
源三位入道
自分ではかつて吸っていながら、やめられたというのでファシストになるというのはずいぶん身勝手な話ではないか。
あなたの書評だが、ではなぜクルマが走るのはいいのか？ という問いには答えていない。エンストローム論文は批判にさらされているというが、受動喫煙で肺がんになる危険性が高いという論文も批判にさらされている。しかもあなたは「受動喫煙が有害/無害」という二項対立で論をたてているが、そもそもそのような害は、その害がどの程度のものか、程度で測るべきものだろう。まったくでたらめで理解していないレビューだったと思う。
タバコ問題レビューの話題なのに、さっそくクルマ云々が登場して面白い。ちなみに、これは「論理のすり替え」を考える教材としては初歩の初歩レベルである（笑
▼2006年10月01日
10:18
ワイネフ
＞源三位入道さん
わざわざコメント、どうもありがとうございます。
●ではなぜクルマが走るのはいいのか？
●エンストローム論文は批判にさらされているというが、受動喫煙で肺がんになる危険性が高いという論文も批判にさらされている。
なるほど。壊れたレコードのように繰り返される、いつもの珍説ですね。 この欄で矛盾を指摘するのはカンタンなんですが、ギャラリーがマイミクさんだけじゃ勿体ないかも。
そこで提案なのですが、専用コミュを立てて、この２つの論点について議論してみませんか。「スモーカー」コミュ（5298人）＆「嫌煙家」コミュ（2877人）にも告知して観戦してもらうと面白そうですね。
源三位入道先生はご多忙でしょうから、無理にとは申しません。とはいえ、アセって結論を出す必要もないので、お時間空いたときにでも書き込んでいただいて、ゆるりと対話できればいいなと思うのですが、いかがでしょう？
そして、このあと怒濤の４連続書き込みが続く。
▼2006年10月01日
11:22
源三位入道
ダメダメ。その二つのコミュはキチガイ禁煙ファシストの巣窟じゃないか。茶々が入ってやりきれないよ。まあいずれにせよ、既にあなたの負けね。▼2006年10月01日
11:23
源三位入道
おっと、「足跡があった」というが、先に足跡をつけたのは君だからね。事実は事実として。▼2006年10月01日
11:38
源三位入道
それからワイくんのレビューの最大の疑問点は「有害/無害」という二者択一で議論を進めているところだ。人間の寿命を左右するのはストレスだという説は有力だが、では満員電車に乗って会社へ行くのは有害か無害か、なんて意味ないでしょ。「自動車事故で死ぬ」「青酸カリを飲んで死ぬ」の場合、自動車は青酸カリは死亡原因の100％だが「タバコが原因で死ぬ」は、せいぜい多く見たって原因は20％か。この世からタバコが消えたらみなが百歳まで生きるわけじゃないからね。しかも禁煙ファシズムが緩いといわれている日本の平均寿命は世界的にも高い。
壊れたレコードはというが、正しいことは何度言ってもいいのである。もっとも君をファシストと呼んだのは間違いらしい。むしろ「禁煙いじめっ子」とでも言うべきだろうね。キチガイコミュに告知して私を罵詈雑言の嵐の中に立たせようとしたのだからね。実に性格が悪いやつだ。▼2006年10月01日
12:11
源三位入道
断っておくが、私は「分煙」に反対しているわけではない。しかし、地上駅のプラットフォームを全面禁煙にしたり建物内を禁煙にしたりというのが過剰だと言っているのだが、ワイくんのレビューを読むとそういうことは書いてなくて、まるで私がタバコの煙は無害だと主張しているように見える。読んでいない読者を誤るものだ。また、悪質な喫煙者がいることも事実で、それもまえがきに書いてある。
もっとも最近、飲酒運転にも厳しくなってきたので、歓迎すべきことだと思っている。ただ、「ドライブ」というのを無害な愉しみのように思っている輩が多いのは困る。遊びでクルマを走らせること自体、規制すべきである。
小谷野氏のいつものパターンである。（『禁煙ファシズム…』しか読んだことないけど） 筋道立てて論理を組み立てるのではなく、あれもこれも自説をわめき散らすことで焦点をボカし、勢いで押し切ろうというパターンだ。この手の人間に対しては、こちらが釣られて熱くなってはならない。冷静に対処すれば勝手に墓穴を掘ってくれる。
では次に、僕の返事・・・
▼2006年10月01日
13:07
ワイネフ
＞源三位入道さん
＞ダメダメ。その二つのコミュはキチガイ禁煙ファシストの巣窟じゃないか。
あれあれ…勘違いされているようなので、一応確認しておきますが、僕が書いた２つのコミュのうち１つは「スモーカー」コミュですよ。「ノンスモーカー」じゃありません。一般の喫煙者の方にも見てもらって、考えるきっかけにしてもらおうという趣旨です。
＞茶々が入ってやりきれないよ。
そこは当然、茶々が入らない仕組みを作ります。ご安心ください。議論（対話）するのは源三位入道さんと僕の２人だけです。ギャラリーは多い方が面白いですが、議論には参加できません。アレコレ話したければ別の場所で存分に、ということにしましょう。
＞あなたは「受動喫煙が有害/無害」という二項対立で論をたてているが、そもそもそのような害は、その害がどの程度のものか、程度で測るべきものだろう。
これについては、僕も反対しませんよ。実際「どの程度」なのか明かにできると、さらに望ましいと思います。
源三位入道さん、いかがでしょう？ いくつか論点を絞って議論してみませんか？ 判断するのは喫煙者、非喫煙者、あわせて大勢の方です。
ちなみに「スモーカー」（＝喫煙者）コミュでは、この企画を申し出たこと、ちょっとだけ告知してしまったんですけど。楽しみにされている喫煙者の方もいるはずなので、断られてしまったと報告するのは残念ではあります。
源三位入道さん、いかがですか？
そして、源三位入道の何気ない返事・・・
▼2006年10月01日
14:03
源三位入道
ああ失礼しました。間違えました。それでは「禁煙ファシズムと戦う」コミュにも知らせてよいですね。
ところが、このコメントを最後に源三位入道氏は逃亡することになったのだ。「禁煙ファシズムと戦う」コミュでどんなアドバイスを受けたのだろうか（笑
僕は公開討論専用コミュを作ることにした。
▼2006年10月01日
14:15
ワイネフ
>>源三位入道さん
＞それでは「禁煙ファシズムと戦う」コミュにも知らせてよいですね。
もちろんです。どこへ知らせていただいてもＯＫです！
下手に議論なんかに応じたら、いろんな人間が乱入して「荒れる」のではないかというご心配はごもっともだと思います。
ちょっとコミュのひな形を作って、またこの欄でお知らせします。 で、よろしければご参加いただけるとウレシイです！
▼2006年10月01日
15:58
ワイネフ
＞源三位入道さん
コミュを立ててみました。こんな感じでいかがでしょうか？
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1381736
「観客」の方々には静かに見守っていただいたうえで、落ち着いて意見交換できれば、喫煙者・非喫煙者、双方のためになると思います。
前向きなご返事お待ちしております。
僕の日記欄でのやりとりはここまでである。注目したいのは源三位入道氏が11時22分、23分、38分、12時11分と、１時間に4回も連続書き込みしていることだ。相当カッカと熱くなっているのがよくわかる。「スモーカー」コミュを「ノンスモーカー」コミュと勘違いして、「キチガイ禁煙ファシストの巣窟」呼ばわりしているのも、なんだかなぁである。
ここで源三位入道氏が並べ立てた穴だらけの主張にツッコミを入れるのはカンタンだけど、日記のコメント欄でやってもグチャグチャになるのは目に見えている。だから、僕は専用コミュニティを立ち上げて冷静に議論することを提案したわけだ。
しかし、源三位入道氏から僕へのアプローチは10月1日14時03分の書き込みを最後にプッツリ途絶えてしまう。理由はあらためて言うまでもない。冷静に議論すれば源三位入道氏に勝ち目がないことは、彼自身がいちばんよく知っているからである。
そして、いよいよ「源三位入道＝小谷野敦」の逃亡が始まる。