「嘘まみれの嫌煙キャンペーン」レポートの嘘まみれ

超簡単!室井尚のタネ明かし

<3:ウルトラミラクル合わせ技!>

バナナ写真

室井尚先生のスバラシキお言葉

では次に、「嫌煙運動」という神経症(「嘘まみれの嫌煙キャンペーンを大学人はどう考えるのか」(改訂版) から「1.タバコは肺ガンの原因か」を見てみましょう。なんだか難しそうな数字や用語が並んでいますね。さすが大学の先生です。ところでパンジー室井先生、いちばん最後の段落でとてもいいことを仰っていますよ。

いいかげんなデータを転用しながら「タバコの害」を誇張するキャンペーンに加担している人たちは少なくともその元になっているデータを参照し、批判的に検証してみるべきではないでしょうか。そうでないと、それは無責任で非科学的な態度だと言われても仕方ないと思います。

その通りですね! 室井先生は「0.はじめに」でも「冷静な科学的検証に基づく議論」の必要性を強調していたことですし、さっそく科学的な検証をしてみましょう。

ナゾの「科学的」記述

この章の3段落目にこんな「科学的」な記述があります。

その中で非喫煙者と喫煙者の肺ガン発生率の違いの統計的有意性はほんの僅かなものです。たとえば、1:1.3というような比率のもつ有意性が統計学的には「喫煙者が肺ガンにかかる確率は非喫煙者の5倍から10倍」というように解釈されているのです。

さすが室井尚先生、「科学的」な数字を並べるのがお得意なようです。そしてさらに素晴らしいのは、この引用部分がまったくナゾの暗号だということです。
「肺ガン発生率の違い」が「1:1.3」だとしたら「喫煙者が肺ガンにかかる確率」は非喫煙者の「1.3」倍ですね。そんなことは中学生でも知っています。それがなぜ「5倍から10倍」になっちゃうの??? 教えて〜パンジー先生!
統計学のスペシャリストの方々にも聞いて回りましたが、誰一人この暗号を解読できませんでした。さすがパンジー室井先生、さりげなく超ハイレベルです! そして、我々「パンジー室井教授の暗号解読班」が某国の専門機関に調査を依頼したところ、衝撃の事実がっ・・・!!!

ウルトラミラクル合わせ技!

驚くなかれ、パンジー室井先生がお書きになった数字を見ると、なんと「1:1.3」は受動喫煙に関するデータ「5倍から10倍」は能動喫煙に関するデータではないかというのが我々暗号解読班の結論だったのです。たしかに、国立がんセンターがん対策情報センターのサイトを見ても、受動喫煙による肺がん発生リスクの上昇は「20〜30%」、非喫煙者に対する喫煙者の肺がんリスクは日本人の場合「男性で4.4倍、女性で2.8倍」とされています(欧米ではさらに高リスクだという調査結果がでている)。

だけど、なぜ…なぜ…「1:1.3」が「5倍から10倍」に解釈されちゃうの??? 肺がん発生率について、「受動喫煙」(1.3倍)は「能動喫煙」(5〜10倍)だと解釈されちゃうってことなのでしょうか? 「統計学的」にはありえない解釈なので、あくまで「パンジー室井理論」なのでしょう。「受動喫煙」と「能動喫煙」のウルトラミラクル合わせ技ですね。 とにかくパンジー室井先生の頭の中は統計学なんか悠々超越した無限の大宇宙だと判明してメデタシメデタシなのです。

で、タバコって肺がんの原因なの?

はい。タバコは肺がんの原因です。
タバコと肺がんの関連を示すデータは無数に存在しますが、たとえばパンジー室井先生が<参考文献>の最初に載せている「喫煙と健康」の最新版、厚労省編『新版 喫煙と健康』を見ると、「因果関係ありと評価する十分な証拠のあるがん」のトップに「肺がん」が登場します。
表を見てみましょう。

主要な総括報告における喫煙とがんの関連
(肺がんに関する部分を抜粋)
報告者 報告年 喫煙と肺がんの関連
IARC1986+++
US surgeon General 1989 +++
Baronら1996+++
Harverd report1996+++
W&A1997+++
Doll1998+++
日本がん疫学研究会1998+++

※厚生労働省編「新版 喫煙と健康」P110

どの報告をみても「+++」です。「+++」は何かというと、「重大な原因である」「強い関連がある」「確実な危険因子」 etc.研究によってそれぞれ表現は違いますが、三段階評価の一番上で、揺るぎない因果関係が示されているわけです。詳しく知りたい人は図書館で調べてみてください。

しかし、それ以外にタバコが健康に深刻な影響を及ぼすということは、科学的・医学的には全く「証明」などされていないというのが(「無害である」と証明もされていないのと同じく)真実なのです。

はい。夥しい数の研究とそれらを総括したメタ報告によって十分証明されていますから。さらに付け加えれば、肺がん発生原因のうち日本人男性では68%、欧米では90%が喫煙によるものだと推計されています(国立がんセンターがん対策情報センター)。これって恣意的な解釈とかで誤魔化せるレベルの問題じゃありませんよ。

ここでパンジー室井尚大先生に提案です!
もしも能動喫煙と肺がんとの因果関係が証明されていないことをきちんと示せるなら、どうぞ論文を発表してみてください。「パンジー理論」が本当ならWHO(世界保健機関)もアメリカ政府もひっくり返る世界的大スキャンダルです。ノーベル賞だって余裕で貰えちゃうかもしれません。さあ、「パンジー室井のウルトラミラクル理論」で世界科学史に永遠に名を刻みましょう!…こんなチャンス、逃す手はないと思いますけどね(笑



Original: 2006-Nov-13;
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